中国メディアビジネス日記

中国のジャーナリズム学院、復旦大学新聞学院の元留学生が、中国ITやメディアビジネスをつらつら書きます

未来のVoicyはユニコーン企業?中国版Voicyの「Ximalaya」を解説してみる

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 最近もりあがってきているインターネットラジオアプリ「Voicy」。はあちゅうさん、けんすうさん、イケダハヤトさんなどインフルエンサーも次々参加し、今月19日には2800万円の調達も実現した期待のメディアだ。
 
 そんなVoicyだが、実は中国を見てみると、中国版Voicyともいえる企業が大成功を収めている。その企業の名前は「Ximalaya(シマラヤFM)」である。中国では既にユニコーン企業となり、大成功を収めているXimalayaだが、実は既に日本進出もしている。
 そんな日本のオーディオ市場のカギとなる企業について解説してみた。
 

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  2012年8月にリリースされた音声プラットフォームXimalaya(喜马拉雅FM = シマラヤFM)は、ユーザー数4億人、MAU3500万人を誇る超巨大な音声プラットフォームのユニコーンだ。

 2016年、2017年と連続して数億元(約50億円~)を調達するなど、資金調達の規模もかなりの金額。

 2016年の12月には有料コンテンツを販売し、売上高は5000万元(約8.5億円)を突破。

 1人あたりの1日再生時間は124分となるなど、完全にながら聞きコンテンツとして日常生活に根付いている。

 Voicyが今後進めたいと考えているスマートスピーカーや車載オーディオへの搭載も既に行っている有力企業だ。 

 

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 アプリ画面は、Voicyに比べるとかなり機能性重視だが、大量のコンテンツを管理、検索するには優れたデザインとなっている。

 コンテンツの種類としても、ビジネスコンテンツから子供向け、人文系、オーディオブックやラジオドラマまで極めて幅広いコンテンツの幅を持っていると言える。

  雑感だが、アプリのデザインを比べた時に、アメリカは全体的に「シンプル」で、中国は「機能/体験重視」、日本は「やわらかい」デザインになっているように感じる。

 

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 ビジネスモデルとしては、基本的には広告ですが、有料オーディオコンテンツの販売で大きな利益を得た時もある。また、有料コンテンツを展開した場合、ラジオ主が稼ぐことも可能だ。

 

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「人人都是产品经理」から、ネットラジオの好きなコンテンツについてのユーザー統計(引用元のグラフは円グラフですが計100%ではありません..) 

 

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  2017年9月から始まった日本版も少しずつコンテンツが充実しており、インフルエンサーでははあちゅうさんがXimalayaでも配信している他、きずな出版と協力したオーディオブックの配信も始めているようだ。

 今のところ、日本版のコンテンツ充実度としては、Voicyのほうがインフルエンサー獲得に成功しており、Twitterギーク周りでも盛り上がっているように見える。ただ今後、「オーディオプラットフォーム」を一般層まで根付かせるには、それまでのラジオ層に受けてきたコンテンツや一般層の人気を取れるコンテンツの補充がカギになってくるだろう。

 現在のところ出ているプレスリリースだとこれらがある。まだユーザー数等のデータは公開していないようだ。

prtimes.jp

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 今回は取り急ぎ、Ximalayaの中国での発展の概要と日本展開情報をまとめてみた。今後追記として、中国でのロードマップやユーザー層についても書き加えていきたいと思う。(その都度追記表記、Twitterでの発信をしていきます)