中国メディアビジネス日記

中国のジャーナリズム学院、復旦大学新聞学院の元留学生が、中国ITやメディアビジネスをつらつら書きます

まさに今ブームが発生中!中国の「全民クイズ」はライブ配信の新定番になるか??

 中国で昨日、突如ブームとなったライブ配信アプリ「冲顶大会」。
何と約10日前にリリースされたばかりの、ネット上でクイズライブを展開できる新しいプラットフォームアプリです。
 
 
 
毎日数回、アプリ上で開かれるクイズ大会では、賞金を懸けてユーザーたちが勝ち抜き戦のクイズ大会に参加します。最後まで残ると大量の賞金をゲット。今のところ、諸金総額5万元(約85万円)のライブも珍しくありません
 
 
ヒットのきっかけは1月3日、セレブの王思聪がWeiboで「今晩10時から懸賞金10万元(170万円)のクイズ大会をやるよ!」と呼びかけたこと。
 
王思聪は、不動産王にして中国一の大富豪、王健林の息子で、大のゲーム好き、自らeスポーツのクラブチームのオーナーとなり、ゲーム領域に積極的に投資していることもあり若者から絶大な人気を誇る「富二代」(セレブのサラブレッド)です。
 
彼の投稿と賞金の高さからアプリは一躍話題に。更に「友達をライブに招待すれば敗者賦活」という巧みな仕組みもあってSNS上でどんどん拡散され、このクイズには28万人が参加。無名だったアプリは一躍ニュースの話題に躍り出たのです。
 
 
 
 
 
 
このゲームアプリ、中国オリジナルではなく、実はHQ Trivia というアメリカのアプリが元です。HQ Triviaに関しては既に日本語記事も出ていますが、何というか、UIまでほぼ一緒(パクリ...)ですね。HQ Triviaも、インタラクティブな体験と賞金、皆で楽しめるライブという新しい体験を武器に一気に広まりを見せていました。
 
 
しかし、HQ Triviaがヒットとの報道が出たのは11月〜12月。アメリカでのヒットしてから1か月経たないうちに中国でアプリが開発され、リリースから10日でヒットしてしまうというスピード感。そして何と「冲顶大会」が大ヒットした3日、Toutiaoも全く同じ機能「百万英雄」をリリースし、同時にヒットしていたのです。
 
 
アメリカでのヒットから1か月以内にアプリリリース⇒10日でヒットさせ、即日で模倣サービス誕生...
この圧倒的スピード感たるや、中国ITのすさまじさを感じます。
 
とはいえ、ヒットと言われた王思聪のライブでも参加ユーザーは28万人と、中国基準ではまだ「大ヒット」とは言えない参加者数です。ですが、有名セレブが既に参加済みで、しかも大手のToutiaoまで参入したこの領域は近日中により盛り上がることが予想されます。
プラットフォームの始まりから流行までリアルタイムで観察できる面白さを体験できそうですね。
 
ちなみに、開始から10日ですが、既にトップユーザーは5000元(8万5000円)稼いでるみたいですので、お金を稼ぎたい人は今のうちが参加のチャンスかもしれませんね。
 

f:id:kikibrero:20180105005018p:plain

f:id:kikibrero:20180105005025p:plain

f:id:kikibrero:20180105005024p:plain